この記事でわかること
- 「アコースティック楽器のように扱うと、そう応える」設計の中身
- 物理モデリング+FMの6ボイスと、加速度センサーという第3の演奏入力
- Kickstarter結果: 1,010,916ユーロ・2,291人(目標45,000ユーロ・2026年9月2日のKS表示)
- 出荷は2026年12月予定、小売は2027年前半に550ユーロ〜。国内取扱は未定
爪をはじく力が、そのまま音になる
Bastl Kalimbaは、チェコ・ブルノのBastl Instrumentsが作るカリンバ(親指ピアノ)の形をしたシンセです。12本の金属の爪(タイン)をはじくと、その振動を内蔵マイクとタッチセンサーが拾い、物理モデリングとFMの2つの音源を励振します。強くはじけば強く、そっと触れれば柔らかく——設定によっては筐体を叩いても鳴る(Kickstarter)。
もう一つの入力が内蔵の加速度センサーで、本体を傾けたり回したりすると音色やフィルターが動きます。アルペジエーター、レイヤー録音のルーパー、リバーブ・ディレイ・ビットクラッシュ・オーバードライブなどのエフェクト、スケール設定、プリセットまで内蔵。開発には3年かかったと公式は書いています。
Bastl公式のデモです。爪をはじく強さと、本体を傾けたときの音の変化——本文で書いた「アコースティック楽器のように応える」設計の実演です。
仕様のポイント
- 6ボイス。物理モデリングとFMの2エンジン
- 12本のタッチ/ベロシティ対応タイン、内蔵マイク×複数、加速度センサー、前面タッチ点+背面の割当可能タッチ×2
- 内蔵スピーカー、ヘッドホン/ライン出力、TRS MIDI(Type A)入出力、USB-C、アナログクロック入出力
- 充電池内蔵。144×95×50mm・310g(SYNTH ANATOMY 2026年6月)
- Kickstarter: 2026年5月7日〜6月6日。超早期389ユーロ・通常500ユーロ(税・送料別)。最終 1,010,916ユーロ/2,291人(2026年9月2日のKS表示)
- 製造状況: 2026年7月末「部品発注中」、10月に組立・テスト予定。初回1,500台は12月出荷予定、需要超過分は2027年初頭に第2ロット(最大750台)。小売は2027年前半、550ユーロ以上(Bastl公式)
うちの機材で言えば
手のひらで完結する楽器なら、うちにはOP-XYやEP-1320があります。Kalimbaが違うのは、ボタンでもパッドでもなく「はじく」という入力を持つこと。音色の数ではなく演奏感を買う機材で、SoftPopやTHYME+を出してきたBastlらしい発想です。
Bastlは10年以上製品を出し続けている既存メーカーで、コンセプト機だけの新興企業よりは信頼度が高い——とはいえ2,291人分の初回生産は同社最大級の仕事です。12月は予定として読み、遅れも織り込んでおくのが安全です。
いま買える場所
Kickstarterは終了し、2026年9月2日時点の新規窓口は公式サイトのウェイティングリストのみです。小売は2027年前半の見込み。Bastl製品は国内ではClockface Modular等が扱ってきたので、国内販売の可能性はあります(未定)。
Bastl Instruments 公式(Kalimba・ウェイティングリスト)
Kickstarter(終了・経過報告)
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Kickstarterは予約販売ではなく支援です。届く保証も返金の約束も通販より弱く、出荷予定は「予定」として読むのが安全です。国内代理店はなく、届いても個人輸入扱いになります。
この記事は公開されているメーカー資料と国内販売店の情報をもとに書いています。実機での検証は行っていません。音の質感、つまみの感触など、触らないと分からない部分については書いていません。
画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・つまみやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。実機の姿は本文の公式動画でご覧ください。
次に読む
- 同じBastlの手のひら機 → Bastl SoftPop SP2
- 「駒を置く」別の触り方 → Musical Beings Tembo
- 海外から買う前に → 日本で機材を買う前に。技適・PSE・保証・並行輸入
出典
- Kickstarter プロジェクトページ(支援額・人数・製造状況、2026年9月2日確認)
- SYNTH ANATOMY(2026年6月・仕様と価格)
- Bastl Instruments 公式(出荷・小売の見込み)
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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。
