機材名:Elektron Tonverk担任:Mr. Nano
| 科目 | 評価 | 担任所見 |
|---|---|---|
| 音作りの自由度8ボイス×8トラック | 5たいへん よくできました | 和音の鳴るElektronサンプラー。音の教科は最上級です。 |
| サンプリング・録音オートサンプラー | 5たいへん よくできました | 手持ちの楽器を音域×強さで自動採集する、他家にない特技です。 |
| シーケンス性能256ステップ | 4 | トラック別アルペジエーターまで、家風の集大成です。 |
| 外部機材との連携CV端子なし | 2 | モジュラー家庭は事前の相談が要ります。 |
| 持ち運びやすさ電池なし | 1 | 内蔵バッテリーがなく、校外学習に参加できません。 |
| 導入コスト26万円台 | 2 | 覚悟の要る授業料です。 |
Elektron家の最新の大型新人で、ついに和音を覚えました。楽器を自動で多重サンプリングする特技は他家にない芸です。CV端子と電池を持たない点は、入学前に家庭の設備と相談してください。
5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。
「Elektron部屋の大型新弟子」
Elektron部屋に、大型新弟子の入門でございます。
得意技はオートサンプラー。相手の楽器を、音域と強さの段階で丸ごと取り込みます。
和音も使えます。伝統の256ステップのシーケンスも、すでに習得済み。
ただし電池を持たず、CVの型は使えません。
番付は26万円台。大器と見ますが、育てるにも覚悟の要るお相撲さんでございます。
この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。
この記事でわかること
- 楽器ごと取り込むサンプラー、Elektron Tonverkの紹介
- 仕様の要点と、どんな人に合うか
- 公式動画つき。所有機材との比較の視点も
- 発売は2025年9月
Elektronのサンプラーが、和音を鳴らすようになった
Tonverk(トンヴェルク)は、Elektronが2025年9月10日に発売したステレオの多重サンプラーです。8つのオーディオトラックが、それぞれ8音まで同時に鳴ります。同社のDigitakt IIやOctatrackは1トラック1音が基本でしたが、Tonverkは1トラックで和音が組めます(Elektron公式)。
もうひとつの柱がオートサンプラーです。MIDIかUSBでつないだ楽器を、音域とベロシティを指定して自動で多重サンプリングし、鍵盤楽器として鳴らせる形に整えます。手元のシンセを、箱の中へ引っ越させる機能です。
発売直後は「音源が少ない」という声もありました。その後2025年11月のOS 1.1でグラニュラーのGrainer、2026年3月のOS 1.3でウェーブテーブルのWavefinderが加わり、サンプラーとシンセの両方として育っています(Synth Anatomy)。

Elektron公式の紹介動画です。鍵盤で和音を弾いてサンプルが重なる場面と、16本のシーケンサーが並んで走る画面が見どころ。「1トラックで8音」の景色は、この動画がいちばん早く伝えてくれます。
仕様のポイント
- 8オーディオトラック(各8ボイス)+バス4・センド3・ミックス1の計16トラック。全トラックに独立シーケンサー
- パターンは1トラックあたり最大256ステップ。パラメータロック・トリグ条件・リトリガー・マイクロタイミング・トラック別アルペジエーター
- ステレオサンプリング。オートサンプラーでMIDI/USB接続の楽器を音域×ベロシティで自動多重サンプル化。64GB SDカード付属
- 音源マシン: 発売時はSingle Player・Multi-Player・Subtracks。OS 1.1(2025年11月)でGrainer、OS 1.3(2026年3月)でWavefinderを追加
- 入出力: バランス出力4・バランス入力2(いずれも6.35mm)・ヘッドホン・MIDI In/Out/Thru・USB-C×2。CV端子と内蔵バッテリーはなし
- 本体: 286×176×63mm・約1.85kg・スチール筐体・128×64ピクセルOLED。電源はPSU-5
- 価格: 発表時1,599ドル/1,399ユーロ。Elektron公式の日本向け価格は265,000円、サウンドハウスは264,900円(税込・いずれも2026年8月17日確認)
どんな人に合うか
「持っているシンセの音を、本体なしで持ち歩きたい」人にいちばん向きます。オートサンプラーで取り込めば、ライブに持っていくのはTonverk 1台。鍵盤で和音を弾く演奏を、Elektronのシーケンサーで組めるのはこの箱だけです。
うちのElektron 4台(Digitakt II・Syntakt・Digitone II・Octatrack MKII)との関係で言うと、いちばん近いのはDigitakt IIです。単音サンプルの次に「和音で鳴らしたい」と思ったときの、次の1台。なおOctatrackのクロスフェーダーはTonverkにはなく、後継機ではありません(Synthtopia)。
うちで買うなら、Digitone IIのFM音色を丸ごと取り込んで、Digitone II本体をほかの役目に回す使い方から試すはずです。26万円台の価格は、その「1台で2役以上」が成立するかで判断が分かれます。
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Elektron Tonverk
- 新品相場
- ¥238,400〜¥264,900
- 中古相場
- 相場データなし
2026-08-17 時点の調査(デジマート等の新品出品)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
次に読む
- 同社の単音サンプラー → はじめてのElektron、Digitakt II
- Elektronの旗艦サンプラー → 『初心者が買うな』の王様、Octatrack MKII
- 取り込み元の候補 → きらきらのFM音源機、Digitone II
- 同じElektronなら → Elektron Analog Rytm MKIIとは|沼の最後のピース
- Elektronをもう1台 → Digitakt(初代)とは|中古で狙う最初のElektron
- 10機種の違いを一覧で → Elektronの違い|現行10機種を録音・音源・価格で選び分ける
出典
- Elektron Tonverk 公式ページ — 仕様・日本向け価格
- サウンドハウス 商品ページ — 国内価格
- Synthtopia(2025年9月10日) — 発売・発表時価格・Octatrackとの違い
- Synth Anatomy(2026年3月) — OS 1.1〜1.3の更新内容
この記事は未所有機材の紹介記事です。仕様はメーカー公式資料等で確認しています(確認日: 2026年8月17日)が、実機での検証は行っていません。実機を入手した場合は、別途レビュー記事として書き直します。
画像について: アイキャッチと本文の製品写真はElektronが報道向けに配布しているプレスキットの画像です(Image: Elektron)。本文の4コマ漫画はAIで作成したイメージで、実在の製品デザインとは異なります。
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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。
