機材名:Elektron Octatrack MKII担任:Mr. Nano
| 科目 | 評価 | 担任所見 |
|---|---|---|
| 音作りの自由度サンプルの加工 | 5たいへん よくできました | 録った音を別の音に作り変える力は、この学校で並ぶ者がいません。 |
| ライブ適性シーンとクロスフェーダー | 4 | 場面転換の演技は圧巻です。担任はまだ技の名前を覚えている段階です。 |
| 操作性習得の壁 | 1 | 入学からしばらく経ちますが、会話がまだ成立していません。最新の教科書が英語版しかないのも一因です。 |
| 外部機材との連携司令塔としての力 | 5たいへん よくできました | 8トラックで他の機材の音とMIDIをまとめて面倒を見る、天性の学級委員です。 |
| 保存・管理CFカード運用 | 3 | 持ち物の管理方法に独特の癖があります。慣れれば几帳面です。 |
| 一台完結度 | 4 | この1台で完結できる実力はありますが、本人がそれを許してくれるかは別問題です。 |
能力は学年でいちばんです。ただし心を開くまでに時間がかかり、担任もまだ開いてもらえていません。「初心者が買うな」と言われる理由も、それでも手放されない理由も、両方この成績に出ています。
5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。
「買うなと言われた男」
「初心者が買うな」と言われて、はいそうですかと引き下がる人は、そもそも機材のページを開きません。
人間、買うなと言われた瞬間に、買う理由を探し始めます。「自分は初心者だが、ただの初心者ではない」。この理屈が発明できたら、もう買っています。
さて届いた。箱は立派、本体は黒い。電源を入れる。……ここで多くの人が気づきます。この機材、こちらの言うことを聞く気がない。
説明書を開けば英語。日本語版を探せば2017年。いまは何年だと聞きたくなりますが、聞く相手も英語でございます。
それでも手放さない。なぜか。たまにこちらを向いてくれた日の音が、他のどの機材からも出ないからです。
惚れた弱み、と申します。通信簿の操作性1と音作り5は、つまりそういうことでございます。
この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。
この記事でわかること
- 『初心者が買うな』の王様、Octatrack MKIIの所有機ファイル
- 仕様の要点と、うちのスタジオでの役割
- 発売は2017年9月
警告されるほど、欲しくなった
Octatrackを検索すると出てくる言葉は「名機」と「初心者にはすすめない」のふたつです。当サイトの運営者は、機材歴7ヶ月でこれを買いました。
8つのオーディオトラックと8つのMIDIトラックを持つサンプラーで、ハードウェアセット全体の「司令塔」として使われてきた機材。最大の特徴は、パラメータの状態を16のシーンに仕込み、クロスフェーダーで滑らかに行き来できることです。
Elektron公式のワークフロー動画です。サンプルを刻み、シーンを仕込み、中央のクロスフェーダーをスライドさせると曲の場面がなめらかに溶け合う——Octatrackにしかない演奏の型が見られます。2011年の初代から続くこの仕組みは、いまだに代替機が存在しません。「難しい」と「唯一」は、だいたいセットでやってきます。
仕様のポイント
- 8オーディオトラック+8MIDIトラック
- クロスフェーダー+割り当て可能な16シーンで、音の場面をモーフィング
- 4つのバランス入力からリアルタイムサンプリング。内部リサンプリングも
- CompactFlashカード(32GB付属)。トラックごとにLFO3基・インサートFX2基
- 入出力: メイン出力2・キュー出力2・入力4・ヘッドホン、MIDI IN/OUT/THRU
うちのスタジオでは
2026年6月導入。Elektron 4台目にして、沼の最深部です。
「初心者が買うとどうなるか」は、当サイトにしか書けないレビュー主題だと思っています。この記事の所有者記入欄は、その第一歩です。
所有者の一言(2026年8月24日)
正直に書きます。買ってから時間が経ったいまも、全然わかっていません。「初心者が買うな」と言われる機材を初心者が買うと、本当にこうなります。いまはYouTuberのEZBOTの動画を見ながら模索している段階です。
参考にしているのは「Making The Hardest Sampler To Learn Easy To Use」(いちばん難しいサンプラーを易しくする、という題の解説)や「Sample Mangling For Beginners」など。英語ですが、画面の操作を追うだけでも学べます。分かるようになった順に、この記事へ追記していきます。
購入・価格を見る
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Elektron Octatrack MKII
- 新品相場
- ¥279,800〜¥296,900
- 中古相場
- オークション ¥180,000〜¥190,000
2026-08-17 時点の調査(デジマート等の新品出品・ヤフオク落札実績)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
次に読む
- 沼の入口 → はじめてのElektron、Digitakt II
- 司令塔に混ぜる音の話 → 手のひらの録れる音卓、Bluebox
- 配線の基礎知識 → MIDI・オーディオ・クロックの違い
- 同じElektronなら → Elektron Tonverkとは|楽器ごと取り込むサンプラー
- Elektronをもう1台 → Analog Four MKIIとは|Elektron唯一のアナログ4声
- 10機種の違いを一覧で → Elektronの違い|現行10機種を録音・音源・価格で選び分ける
- 外部に送って鳴らし直す実験機の話 → Roland Project LYDIAとは|音色を学習して別の音を鳴らす実験機。価格・発売日は未定
出典
仕様はメーカー公式資料で確認しています(確認日: 2026年8月8日)。「所有者目線の注目点」公開後、この記事は実機レビューとして運用します。
画像について: アイキャッチはElektronが報道向けに配布しているプレスキットの画像です(Image: Elektron)。本文の4コマ漫画はAIで作成したイメージで、実在の製品デザインとは異なります。
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