この記事でわかること
- 9機種の役割分担と、どれを最初に買うか
- 3世代(PO-10/PO-20/PO-30)の違い
- 全機種に共通する仕様(16パターン・単4電池2本・スピーカー内蔵)
- 同期のしかたと、複数台をつなぐときの注意
- 国内相場9,900〜18,700円(2026年8月21日・楽天市場の出品)
電卓に見えるが、楽器である
pocket operator は、スウェーデンの teenage engineering が2015年1月のNAMMで発表したシリーズです。基板がむき出しで、液晶が付いていて、大きさは電卓とほぼ同じ。初めて見た人はまず、これが楽器だと思いません。
けれど中身は本物です。16ステップのシーケンサーがあり、パラメータロックがあり、16種類のパンチインエフェクトがある。Elektronの機材で知られている打ち込みの作法が、そのまま小さくなっています。
そして1台が1つの役割しか持ちません。ドラムはドラム、ベースはベース、サンプラーはサンプラー。この割り切りが、値段を1万円台に収めている理由でもあります。
teenage engineering公式の紹介動画です。手のひらに載る本体からどんな音が出るのか、そして複数台を並べて鳴らす様子が短くまとまっています。
3つの世代
PO-10系(2015年)— 基本の3台
PO-12 rhythm・PO-14 sub・PO-16 factory。ドラム、ベース、リード。この3台で曲の骨格が揃うように作られています。シリーズの入口であり、いちばん安い世代でもあります。
PO-20系(2016年)— 遊びに振った3台
PO-20 arcade・PO-24 office・PO-28 robot。ゲーム音、事務所の物音、8ビットのシンセ。実用というより、音のネタとして面白い方向に振れた世代です。
PO-30(メタル)系(2017〜2018年)— 金属の3台
PO-32 tonic・PO-33 K.O!・PO-35 speak。金属のフレームとスタンドが付き、PO-33とPO-35にはマイクが載って、自分で録音できるようになりました。シリーズの中で、いちばん「機材らしい」世代です。
機種の一覧
| 機種 | 役割 | 国内相場 |
|---|---|---|
| PO-12 rhythm | ドラム | 9,900円 |
| PO-14 sub | ベース | 11,550〜16,500円 |
| PO-16 factory | リード | 11,550〜17,600円 |
| PO-20 arcade | ゲーム音 | 18,700円 |
| PO-24 office | 事務所の音のドラム | 11,550〜16,500円 |
| PO-28 robot | 8ビットのシンセ | 13,090〜18,700円 |
| PO-32 tonic | 作り込むドラム | 13,090〜18,700円 |
| PO-33 K.O! | サンプラー | 18,700円 |
| PO-35 speak | 声のサンプラー | 18,700円 |
価格は2026年8月21日時点の楽天市場の出品です。pocket operator は出品による価格差が大きく、同じ機種でも数千円ひらきます。
最初の1台をどう選ぶか
1台で完結させたいなら、PO-33 K.O! です。マイクが付いていて、身の回りの音を録ってそのまま並べられます。ドラムもメロディも、録った音でまかなえる。
安く試したいなら、PO-12 rhythmです。1万円を切ります。リズムが手元にあると、他の機材と合わせて遊べます。
2台目を足すなら、役割の違うものを選びます。ドラムを持っているならベースかリード。同じ役割を2台買っても、できることはあまり増えません。
同期のしかた
pocket operator どうしは、3.5mmのオーディオケーブル1本でつながります。MIDIではなく、音の信号にクロックを混ぜて送る方式です。
親機の出力を子機の入力へ挿すと、子機が親機のテンポで走ります。音も一緒に流れてくるので、最後の1台から出力を取れば全部の音がまとまって出てきます。数珠つなぎにできるので、3台でも4台でもケーブル1本ずつで済みます。
ただしMIDIではありません。他の機材と混ぜるときは、変換の仕組みが要ります。この話はMIDI・オーディオ・クロックの違い。配線入門に整理してあります。
向いている人・向かない人
向いているのは、机の前でなくても音を出したい人です。電池で動き、スピーカーが載っていて、ポケットに入る。電車の中でも公園でも、思いついたときに手が動きます。
向かないのは、1台で曲を仕上げたい人です。録音機能はなく、パターンをつなげる長さにも限りがあります。曲として組み上げるなら、EP-133 K.O. IIとは|TEのサンプラーやPolyend Trackerのような、録音までできる機材のほうが近道です。
必要になるかもしれないもの: シリコンケース
PO-10系とPO-20系は、基板がむき出しです。裏返せば部品がそのまま見えるので、鞄に放り込むと不安になります。メーカーはシリコン製のケース(CA-12/CA-14/CA-16/CA-X)を別売で出していて、これを履かせるとボタンも押しやすくなります。
ただし当サイトでは、このケースの国内での取り扱いを確認できませんでした。そのため購入欄は置かず、販売が確認できるメーカー直販へのリンクだけを載せます。
teenage engineering 公式ストア(CA-X)
※ 海外サイトです。当サイトのアフィリエイトリンクではありません。送料と輸入時の費用は注文時にご確認ください。
PO-30(メタル)系は金属のフレームとスタンドが付いているので、この心配は要りません。
購入・価格を見る
まとめ買いの前に、まず1台。役割が違う機種を足していくのが定石です。
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teenage engineering PO-12 rhythm
- 新品相場
- ¥9,900
- 中古相場
- 相場データなし
2026-08-21 時点の調査(楽天市場の出品)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
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teenage engineering PO-33 K.O!
- 新品相場
- ¥18,700
- 中古相場
- 相場データなし
2026-08-21 時点の調査(楽天市場の出品)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
この記事は公開されているメーカー資料と国内販売店の情報をもとに書いています。実機での検証は行っていません。音の質感、つまみの感触など、触らないと分からない部分については書いていません。
画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・つまみやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。実機の姿は本文の公式動画でご覧ください。
機種ごとの記事
9機種それぞれの中身を、個別の記事にまとめました。pocket operatorは1台1役なので、足りない役割から選ぶことになります。
- ドラム → PO-12 rhythm
- ベース → PO-14 sub
- リード → PO-16 factory
- ゲーム音 → PO-20 arcade
- 事務所の音のドラム → PO-24 office
- 8ビットのシンセ → PO-28 robot
- 作り込むドラム → PO-32 tonic
- サンプラー → PO-33 K.O!
- 声のサンプラー → PO-35 speak
次に読む
- 1万円台の別の沼 → volcaシリーズとは|1万円台から始まる沼
- 最初の1台の選び方 → グルーヴボックスとは。最初の1台で確認する7項目
- 同じメーカーの棒 → OP-Zとは|16トラックの棒
出典
- teenage engineering 公式 pocket operators(機種構成・仕様)
- teenage engineering 公式「ten years of pocket operator」(発売の経緯)
- 国内相場は楽天市場の出品(2026年8月21日確認)
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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。
