Neuzeit Dropとは|「サビ前」を1ボタンにするコントローラー

横長のMIDIコントローラーのイラスト。エンコーダー32個とフェーダーが並ぶ
2026年度DAWLESS機材 通信簿資料評価|実機検証前

機材名:Neuzeit Drop担任:Mr. Nano

科目評価担任所見
ライブ適性スナップショット4005たいへん
よくできました
場面転換の失敗、という悪夢を1ボタンで消します。
発想の独自性テンポ同期フェード5たいへん
よくできました
切替でなく「1〜32小節かけて渡る」のが発明です。
外部機材との連携MIDI2系統+CV4机の全員に転換の号令が届きます。
音源としての機能1音は出しません。舞台監督です。
導入コスト2監督1名の年俸としては、それなりの額です。
総合評価4/5

「サビ前」を1ボタンにするコントローラーです。400個のスナップショットをテンポ同期のクロスフェードで渡ります。場面転換という、ライブでいちばん胃が痛い瞬間の専門医です。

5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。

「転換、いきます」

舞台袖の監督がインカムに囁きます。「転換、いきます」。

ボタン1つ。照明も音も、8小節かけてなめらかに次の場面へ。

昔は両手が4本あっても足りなかった転換が、指1本になりました。

客席は転換に気づきません。それが、良い舞台監督の証です。

この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。

この記事でわかること

  • スナップショットという考え方と、何が新しいのか
  • 32エンコーダー・8フェーダー・400スナップショットという中身
  • マシンライブの「場面転換」問題をどう解くか
  • 価格799ユーロ(2026年8月24日・Thomannの表示価格)。国内の取り扱いは確認できず

マシンライブの「両手が足りない」問題

ハードだけでライブをやると、必ずぶつかる壁があります。場面転換です。静かなパートからサビへ移る瞬間、変えたいつまみは10個も20個もあるのに、手は2本しかない。

Neuzeit Instruments の Drop は、この一点を解くために作られた機材です。つまみとフェーダーの状態を丸ごと「スナップショット」として保存しておき、ボタン1つで呼び出す。しかも切り替えは瞬間ではなく、テンポに同期して1〜32小節かけてなめらかに移れます。「4小節かけてサビの音に変わっていく」を、機械にやらせて両手を空ける道具です。

Neuzeit公式の、DAWLESSでの使い方に絞った解説動画です。スナップショットが小節に同期して切り替わる瞬間がなんども出てきます。この機材の価値は、この「移り変わり」を見るのがいちばん早い。

仕様のポイント

  • プッシュ式エンコーダー32個(A/Bの2レイヤーで実質2組)
  • フェーダー8本とミュートボタン8個
  • スナップショットは20バンク×20個=400
  • 切り替えはテンポ同期のクロスフェード(1〜32小節)。内蔵マスタークロックあり
  • 1つの操作子に最大8つのMIDI命令を割り当てられる(マクロ)
  • MIDI: 3.5mm TRSの入力2・出力2/CV: 入力2・出力2(0〜5V)
  • USB-C(データ)+USB-C(電源)または12V外部電源
  • 設定はすべて本体だけで完結。パソコンのエディタが要らない
  • 金属筐体 275×220×38mm・1.52kg
  • 2025年9月発売

CVが出るということ

MIDI機材とモジュラーを、同じスナップショットで一緒に動かせます。CV出力を2系統持っているので、MIDI-CV変換の箱を挟まずにユーロラックへ直接つながります。

配線の考え方はMIDI・オーディオ・クロックの違い。配線入門に整理してありますが、「シンセ群とモジュラーの場面を1つのボタンで同時に切り替える」道具は、この価格帯ではほかに見当たりません。

似た機材との違い

うちの卓の司令塔はOXI ONE MKIIですが、あちらはシーケンサーです。音符を打ち込んで機材を鳴らす係。Dropは音符を鳴らしません。鳴っている機材たちの「音色の状態」を丸ごと動かす係です。

BeatStep ProKeyStep Proとも役割が重なりません。シーケンサーの隣に置いて、場面転換だけを受け持たせる——そういう2台目の機材です。

逆に言えば、単体では音も音符も出ません。動かす相手の機材が揃っている人のための道具で、最初の1台には向きません。

買い方 ― 国内の取り扱いは未確認

当サイトでは、Dropの国内での取り扱いを確認できませんでした。そのため購入欄は置かず、販売が確認できる海外店へのリンクだけを載せます。

Thomann(Neuzeit Instruments Drop)
※ 海外サイトです。当サイトのアフィリエイトリンクではありません。価格799ユーロ(2026年8月24日確認)。送料と輸入時の費用は注文時にご確認ください。

電波を出す機材ではないので技適は関係ありませんが、海外通販の一般的な注意は日本で機材を買う前に。技適・PSE・保証・並行輸入にまとめてあります。

この記事は公開されているメーカー資料と国内販売店の情報をもとに書いています。実機での検証は行っていません。音の質感、つまみの感触など、触らないと分からない部分については書いていません。

画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・つまみやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。実機の姿は本文の公式動画でご覧ください。

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出典

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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。