機材名:Make Noise Maths担任:Mr. Nano
| 科目 | 評価 | 担任所見 |
|---|---|---|
| 役割の広さEG/LFO/ミキサー/論理 | 5たいへん よくできました | 1枚で何役もこなす、道具箱の中の道具箱です。 |
| 教材性パッチの教科書 | 5たいへん よくできました | 世界中に使い方動画がある、文法書のような1枚です。 |
| 音作りへの効き動きの供給源 | 4 | 音色に「時間」を与える係として一級です。 |
| 定番度2010年から現役 | 5たいへん よくできました | 定番と言って誰も異論を挟みません。 |
| 導入コスト53,900円・20HP | 3 | 値段より、ラック面積20HPのほうが高くつきます。 |
| 単体での完結度音源なし | 1 | 1枚では鳴きません。オシレーターとケースが先です。 |
| 習得の速さ | 2 | できることが多いぶん、最初の1週間は迷子になります。 |
音を出さないのに15年間定番であり続ける、電圧の何でも屋です。モジュラーの文法をこの1枚で練習できる教材性が本体。ただしラックの外では暮らせません。
5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。
「音を出さない師範」
モジュラー道場の師範は、音を一切出しません。
弟子が「必殺技を教えてください」と頼むと、師範は電圧の上げ下げだけを見せます。
立ち上がり、減衰、うねり、反転。「音源の技は、全部この足腰の上に乗る」
入門料53,900円。15年間、この道場だけは廃れていません。
この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。
この記事でわかること
- ファンクションジェネレーターという電圧の万能係
- 1台でエンベロープ・LFO・スルー・ミキサー・論理までこなす仕組み
- 「最初のモジュラー数枚」にMathsが選ばれ続ける理由
- 国内価格53,900円・20HP(2026年8月29日・Clockface Modular)
音源ではなく、「動き」を作る箱
Mathsは音を出しません。作るのは電圧の動きです。立ち上がって、下りる。ゆっくり波打つ。信号どうしを足す、反転する——モジュラーシンセの「音を変化させる側」の仕事を、1枚でまとめて引き受けます。
回路の血筋は1970年代のBuchla 281に遡る由緒つきで、2010年の登場から現在まで作られ続けています。モジュラーの世界で「定番」と言って誰も異論を挟まない数少ないモジュールです。
Make Noise公式のレッスン動画です。音を出さないモジュールが何をしているのか、電圧の動きを画面で追いながら説明してくれます。本文の「何でも屋」ぶりの実演です。
何ができるか ― 代表的な顔ぶれ
- エンベロープ: 立ち上がりと減衰を独立に、数ミリ秒〜25分まで
- LFO: 上のエンベロープをループさせれば周期的なうねりに
- スルーリミッター: 急な電圧変化をなめらかに(ポルタメントの素)
- 4chミキサー/アッテヌバーター: 信号の足し算・反転・縮小
- 論理出力: 2つの信号の合計・OR。リズムの派生を生む
- 20HP・奥行24mm。53,900円(2026年8月29日・Clockface Modular)
DAWLESS的にどう効くか
当サイトはこれまでvolca modularや0-Coastのような「モジュラー手前」の箱を紹介してきました。その次の一歩、ケースを買って本当のモジュラーを始める日の最初の数枚に、Mathsはほぼ必ず名前が挙がります。
理由は教材性です。パッチングの基本語彙——エンベロープを作る、それでフィルターを動かす、ループさせてLFOにする——が、この1枚の上で全部練習できる。「Mathsの使い方100連発」的な動画が世界中にあるのは、それだけ文法の教科書として扱われている証拠です。
注意点はひとつ。単体では音が出ないので、オシレーター(Plaits系など)とケース・電源が先に必要です。
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Make Noise Maths
- 新品相場
- ¥53,900
- 中古相場
- 相場データなし
2026-08-29 時点の調査(Clockface Modular)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
この記事は公開されているメーカー資料と国内販売店の情報をもとに書いています。実機での検証は行っていません。音の質感、つまみの感触など、触らないと分からない部分については書いていません。
画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・つまみやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。実機の姿は本文の公式動画でご覧ください。
次に読む
- 音源側の定番 → Mutable Plaitsとは|クローンで生き続ける定番オシレーター
- 一緒に揃えたい蛇口 → Intellijel Quad VCAとは|モジュラーの「音量係」
- モジュラー手前の入門 → Make Noise 0-Coast/Strega
- 同じmodularを比べるなら → Mutable Ringsとは|「弦をはじく」物理モデルと、そのクローンたち
出典
- Clockface Modular(Make Noise Maths)(価格・仕様)
- Make Noise 公式
- 価格は2026年8月29日時点
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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。
