Westlicht PerformerとTuring Machineとは|自分で組むシーケンサー2つ

Westlicht PerformerとMusic Thing Modular Turing Machineのイラスト(実機を参考に作成)。左は黒いパネルの横長モジュールに横一列の端子と画面と白いボタン群、右は銀色の細いモジュールに8個の赤いLEDと大きなノブ
2026年度DAWLESS機材 通信簿資料評価|実機検証前

機材名:Westlicht Performer/Turing Machine担任:Mr. Nano

科目評価担任所見
教材性回路と思想5たいへん
よくできました
シーケンサーの中身を、手で理解できます。
性能Performerは本気の8trk4組み上がれば市販機に伍する頭脳です。
導入コスト部品代のみ4腕さえあれば、破格の人件費です。
組み立て本格はんだ付け1入学試験が実技です。
入手・サポート2基板と部品の調達も自己責任の校風です。
総合評価3/5

自分で組むシーケンサー2種です。Performerは組めれば市販機級の8トラック、Turing Machineは回路の思想が教材。はんだごてが入場券の、オープンソースの校舎です。

5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。

「自作の卒業制作」

この訓練校の卒業制作は、シーケンサーの完成品です。

教材は回路図と基板。講師はコミュニティ。授業料は部品代。

卒業生が組んだPerformerは、市販機と並べても遜色ありません。

中退率が高いのだけが、この校風の玉に瑕です。

この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。

この記事でわかること

  • 自分で組むシーケンサー2つ、Westlicht PerformerとTuring Machineの紹介
  • 仕様の要点と、どんな人に合うか
  • 公式動画つき。所有機材との比較の視点も

買うのではなく、組む

この記事の2つは、店で買う機材ではありません。Westlicht Performerは、スイスのSimon Kallweitが2019年に公開したユーロラックのシーケンサーで、8トラック×16シーケンス×64ステップ、CV出力8とGate出力8、CV入力4、MIDIとUSBホスト、256×64のOLED。ファームウェアはMIT、ハードウェアはCC BY-NC-SA(非商用)で公開され、本人は「商業製品ではない趣味のプロジェクト」と明言しています。部品はBOMから自分で調達し、ビルドガイドは初心者非推奨。第三者が組んだ完成品がReverbやEtsyに出ることがあります(Performer公式)。

Music Thing Modular Turing Machineは、英Tom Whitwellが2012年に公開した「ランダム・ルーピング・シーケンサー」です。16ビットのシフトレジスタにノイズを流し込み、大きなノブでランダムからループ固定、2倍長のループ、少しずつ変わる状態まで動かします。保存はできず、同じ列には戻れない、という思想。2016年にMk IIになり、Thonkのキットで105ポンドから(確認時点で在庫切れ)。この回路はMutable InstrumentsのMarblesなど多くのモジュールに影響を与え、派生のAfter Later Audio「Alan」はbeatsvilleで29,900円(在庫あり)です(Music Thing Modular公式)。

国内での正規流通はどちらもなく、Performerはヤフオクで50,000円の落札例(2026年5月)、Turing Machineの国内中古は不明です(2026年8月18日確認)。

Turing Machineの設計者Tom Whitwell本人のチャンネルにある動画です。ランダムなCVがループに固定され、少しずつ変わっていく仕組みと、拡張モジュールが見られます。Performerには公式動画がありません。

仕様のポイント

  • Westlicht Performer: 8トラック×16シーケンス×64ステップ、ノート/カーブ、アルペジエーター、ユークリッド、確率。CV OUT×8(±5V)/Gate OUT×8/CV IN×4、Clock/Reset IN/OUT、MIDI IN/OUT(TRS)、USBホスト(Launchpad対応)、microSD
  • Performer: 256×64 OLED、エンコーダー、32ボタン(2色LED)。34HP・奥行25mm、+12V 100mA/-12V 15mA。ファームウェア 0.1.42(2022年6月、コミュニティfork多数)。MIT/CC BY-NC-SA
  • Turing Machine Mk II: 16ビットシフトレジスタ+ノイズ源によるランダムCV。大ノブでランダム⇄ループ固定⇄2倍長⇄slip、LENGTH 2〜16ステップ、SCALE、WRITE、Clock IN、CV IN、Pulse OUT、CV OUT
  • Turing Machine: 10HP・奥行33mm、+12V 40mA。基板2枚、拡張(Pulses/Voltages/Volts)を裏で駆動。オープンソース(派生: Alan、Vert、Permutation、Marblesに影響)
  • 入手: Performerは自作か第三者ビルド(Reverb 約430ドルの例)。Turing MachineはThonkキット £105〜(在庫切れ)、派生Alan 29,900円(beatsville在庫あり)
  • 国内正規流通: どちらもなし。中古: Performer ヤフオク落札 50,000円(2026年5月)/Turing Machine 不明

どんな人に合うか

「シーケンサーの中身を知りたい」「はんだごてを持つ理由が欲しい」人に。Performerは本気の8トラック機で、組めれば市販機に負けません。Turing Machineは回路の思想そのものが教材です。

うちのOXI ONE MKIIはPerformerと同じ8系統のCV/Gateを持ち、Torso T-1はTuring Machineと同じ「偶然を呼ぶ」側。つまりこの2つは、うちの司令塔2台の「自分で組める版」に当たります。

初心者非推奨のビルド、在庫切れのキット、国内流通なし。DAWLESSの机に置く前に、ユーロラックのケースと電源、そしてはんだ付けの練習が要ります。急がない人向けの記事です。

次に読む

出典

この記事は未所有機材の紹介記事です。仕様はメーカー公式資料等で確認しています(確認日: 2026年8月18日)が、実機での検証は行っていません。実機を入手した場合は、別途レビュー記事として書き直します。

画像について: アイキャッチは実機の写真を参考に、形状・配色・配置を忠実になぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。本文の4コマ漫画もAIで作成したイメージです。

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メーカー資料確認のみ|実機検証前

この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。