この記事でわかること
- Loopは何をする機械か。4本のループトラック+4トラックのドラム+100種以上のエフェクト
- MIDIはUSB-Cの双方向USB MIDIのみ。5ピンDINもTRS MIDIもSync端子も無い
- そのため、DIN MIDIの機材と同期するにはUSBホストになる機材か、間に挟む箱が要る
- 手持ちのグルーヴボックスと役割がどう分かれるか。Digitakt II・SP-404MKII・Tracker+との書き分け
- 599ドル(約9万5,000円・1ドル≒159円(2026年9月25日午前の東京市場))。出荷は10月中旬。2026年9月25日時点で国内取扱は確認できず
何が出たか
Polyendが2026年9月24日、ペダル型のルーパーLoopを発表しました。同社はこれまで Tracker や Play のようなグルーヴボックスを作ってきた会社で、当サイトもPolyend Tracker+やPolyend Play+など7機種を紹介しています。今回のLoopは、その系列とは置き場所が違います。机の上ではなく足元です。
価格は599ドル、ユーロ圏では599ユーロ。注文は受付中で、出荷は10月中旬の予定です(2026年9月25日時点の公式記載)。
Polyend公式の紹介映像です。足で踏んでループを重ね、シーンで場面が切り替わる様子が1分半で分かります。
中身
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| オーディオループ | 4トラック。トラックごとにモノかステレオを選べる |
| 録音時間 | 1トラックあたりモノで52秒、ステレオで26秒 |
| 重ね録り | オーバーダブは無制限。アンドゥは直前の1回だけ |
| 再生方向 | トラックごとに Forward・Reverse・Ping-Pong |
| 長さ | トラックごとにテンポ同期か自由長。Varispeedを入れると速度と音程がテンポに追従する。タイムストレッチは非対応 |
| エフェクト | 100種類以上。ループトラック1本につき1つ選べる |
| ドラム | 4トラック。1キット4サンプルで、1トラックに1サンプル |
| ドラムのパターン | 1シーンに16パターン、1パターン16ステップ。キューとチェイン可 |
| シーン | 最大1,000個。ループ・ドラム・テンポ・エフェクト・設定をまとめて保存し、小節の終わりで切り替わる |
| 内蔵素材 | キット500種以上、リズムパターン350種以上、ドラムサンプル2,000種以上、ループ180種以上 |
| テンポ | 40〜280BPM。外部MIDIクロックに追従 |
| 入力 | 6.3mm TRSを1系統。楽器・ライン・ダイナミックマイク。ファンタム電源なし |
| 出力 | 6.3mmのL/モノとR。ヘッドホン用アダプターが同梱 |
| エクスプレッション | 6.3mm TRSを1系統。役割は割り当て可 |
| MIDI | USB-Cの双方向USB MIDIのみ |
| USB-Cの役割 | MIDIだけ。音声もファイルも通らない |
| 保存と持ち出し | microSD。ループトラックは1本ずつWAVで書き出される(エフェクトはかからない) |
| 足の操作 | パラメーターの値の編集とドラムの打ち込み以外は足で操作できる |
| 大きさ・重さ | 180×120×57mm・0.93kg |
| 電源 | 9〜18V DC・500mA以上。センターマイナスとセンタープラスの両対応。電源アダプターは別売 |
MIDI端子について。海外の記事と公式の食い違い
発表を伝えた海外メディアの中に、「3.5mmのTRSでMIDI入出力を持つ」と書いたものがあります。しかしPolyend公式の仕様表は「MIDI: USB-Cの双方向USB MIDIのみ」で、FAQでも「USB-Cが通すのはMIDIで、ファイルはmicroSD、音声はアナログの入出力」と説明されています。この記事は公式の記載に従いました。
DAWLESSで使うときに効いてくるのはここです。公式は「ループもドラムもシーンの切り替えも外部機材も同じクロックで動く」と書いていますが、その通り道はUSBだけです。
DAWLESS卓から見ると
Loopは卓上のグルーヴボックスの置き換えではなく、足元に足す別の役目の機材です。机の上でパターンを組む機械と、足元で今鳴っている音を保って場面を変える機械は、同じ「ループ」という言葉を使っていても仕事が違います。
| 機材 | 何をする役 |
|---|---|
| Loop | 足元。弾いた音をその場で取り込んで保ち、シーンで場面を変える。両手は楽器に残る |
| Digitakt II | 机の上。サンプルをステップで組む。短い素材の積み上げが得意 |
| SP-404MKII | 手元。サンプルを叩いて鳴らし、エフェクトで色を付ける |
| Tracker+ / Play+ | 机の上。パターンを書いて曲の形にする |
つないで使うときの条件は3つあります。
- DIN MIDIの機材とは直結できない。Elektron Digitakt IIやTracker+と同期したいなら、USBホストになる機材か、Kenton MIDI USB Host mk3のような変換の箱を間に挟むことになる。この端子を持つ機材はUSBホスト付きの機材比較にまとめている
- USBで音は送れない。音の出口は6.3mmのアナログ2本だけなので、ミキサーやオーディオインターフェースの入力を2つ使う
- 電源アダプターが付いてこない。9〜18V DCで500mA以上。ペダルボードの電源を分ける場合は容量を確認する
クロックと配線の考え方はMIDI・オーディオ・クロックの違い。配線入門に書いています。上は公開されている仕様から読み取れる範囲で、当サイトは実機での接続を確かめていません。
自分の卓に必要か
次の問いに1つも当てはまらないなら、いま買う理由は薄いと考えられます。
- 演奏中に両手がふさがる。足で録音や場面の切り替えをしたい
- 30秒前後の長い素材をステレオで扱いたい。1〜2秒のサンプルを並べる作業なら手持ちのサンプラーで足りる
- 曲をイントロやサビの単位で切り替えて演奏したい
- ギターや歌をDAWLESS卓に混ぜたい。入力はダイナミックマイクまで受けられる
最後の一つに心当たりがある人は、ギターからDAWLESSへも合わせて読んでください。
買い方
2026年9月25日の時点で、国内の取扱店と日本円の価格は確認できませんでした。Polyendの機材は国内でも流通していますが、Loopはまだ発表から1日です。
公式サイトからの注文になる場合、599ドルは約9万5,000円です(1ドル≒159円(2026年9月25日午前の東京市場))。これに国際送料と、輸入のときにかかる税が乗ります。総額は買い方で変わるので、注文画面の合計で確かめてください。確認する項目は日本で機材を買う前に。技適・PSE・保証・並行輸入にまとめています。
国内でいま買えるループ機材を探しているなら、Roland SP-404MKIIのリサンプリングや、Elektron Octatrack MKIIのフリップ録音が近い仕事をします。足元で踏む形が要るなら、BOSSのRC-505mkIIやRC-600のような定番のルーパーが国内で流通しています(当サイトにこの2機種の記事はありません)。
Polyend 公式: Loop 製品ページ(アフィリエイトリンクではありません)
国内取扱が始まったら、この記事に購入先を追記します。
この記事はメーカー公式の製品ページと発表資料に基づく新製品紹介です。実機は未検証で、価格や出荷の条件は変わることがあります。
画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・つまみやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。実機の姿は本文の公式動画でご覧ください。
次に読む
- 同じメーカーの机上機 → Polyend Tracker+
- USBしか持たない機材をDIN卓に混ぜる → USBホスト付きの機材比較
- クロックの基礎 → MIDI・オーディオ・クロックの違い。配線入門
- ギターを卓に混ぜる → ギターからDAWLESSへ
- 海外から買う前の確認 → 日本で機材を買う前に。技適・PSE・保証・並行輸入
出典
- Polyend 公式: Loop 製品ページ(Tech specs・FAQ・価格・出荷時期、2026年9月25日確認)
- Synth Anatomy: Polyend Loop(2026-09-24)
- Sound On Sound: Polyend introduce the Loop(2026-09)
- 円換算は1ドル≒159円(2026年9月25日午前の東京市場)
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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。
