機材名:Behringer RD-9担任:Mr. Nano
| 科目 | 評価 | 担任所見 |
|---|---|---|
| 音質・音の個性909系アナログ | 4 | あのキックの系譜を、新品で机に呼べます。 |
| 導入コスト4万円台 | 5たいへん よくできました | 本家中古の10分の1です。 |
| シーケンス性能 | 4 | 現代的な打ち込み装備が載っています。 |
| 本家との違いクローン | 2 | 部品も年代も違います。期待値の調整が入学条件です。 |
| 音色の汎用性909特化 | 2 | 909の音がほしくない日には、出番がありません。 |
TR-909を4万円台で再現する箱です。本家の中古は数十万円ですから、アナログのキックの入口としては現実的な唯一解に近い。ただし「本物と同じ音」と期待すると外す、と本文にも書きました。
5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。
「909のものまね名人」
今夜のステージは、909のものまね名人です。
目を閉じて聴けば、かなり寄せてきます。目を開けても、ツマミの配置まで寄せてあります。
「本人と同じですか」と聞かれれば、名人は正直に首を横に振ります。部品も年代も違いますから。
それでも木戸銭は本人の10分の1。ものまね劇場としては、大入りの出来です。
この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。
この記事でわかること
- TR-909の何を再現し、何を足したのか
- RD-8/RD-6との違い
- 4万円台で本物の系譜を持つ、という位置づけ
- 国内価格43,780円(2026年8月21日・Amazon.co.jpの表示価格)
909を、回路から作り直す
Behringer RD-9 は、Roland TR-909のクローンです。2021年10月に発売されました。
本家のTR-909は、アナログとサンプルの混成でした。キック、スネア、タムはアナログ回路で作り、ハイハットとシンバルは録音した音を鳴らす。この構成はTR-909の記事に書いたとおりです。
RD-9はその構成をそのまま踏襲しています。サンプルで全部を済ませるのではなく、アナログの部分はアナログ回路で作り直している。ここがこの機材の要点です。
Behringer公式の紹介動画です。つまみを回したときの音の変わり方と、追加された機能の動きが確認できます。909の音を知っている人は、まずキックの伸びを聴いてください。
本家に無かったもの
- バスドラムに P.DEPTH と PITCH のつまみ
- ハイハットに TUNE のつまみ
- ウェーブデザイナー(音の立ち上がりと余韻を作り替える)
- ハイパスフィルターとローパスフィルター
- ステップリピート、ノートリピート、確率
- 64ステップのシーケンサー
- パラアウト、MIDIとUSB
確率(プロバビリティ)が入っているのが現代的です。「このステップは60%の確率で鳴る」という設定ができるので、同じ2小節を回していても、少しずつ表情が変わります。
RD-8との違い
RD-8はTR-808の、RD-9はTR-909のクローンです。808と909は、音の役割がまったく違います。
808は低く伸びるキックと、乾いた質感。ヒップホップやトラップの土台になった音です。
909は硬く前に出るキックと、金物の派手さ。ハウスとテクノの土台になった音です。
作りたい音楽で決まります。両方買う人も珍しくありません。
注意しておくこと
Behringerのクローン機は、本家の音そのものではありません。回路は同じ思想で組まれていますが、部品も年代も違います。「本物と同じ音が4万円で手に入る」と期待すると、外します。
それでも、この価格でアナログのキックが手に入るのは大きい。本家のTR-909は中古で数十万円します。
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Behringer RD-9
- 新品相場
- ¥43,780
- 中古相場
- 相場データなし
2026-08-21 時点の調査(Amazon.co.jpの表示価格)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
この記事は公開されているメーカー資料と国内販売店の情報をもとに書いています。実機での検証は行っていません。音の質感、つまみの感触など、触らないと分からない部分については書いていません。
画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・つまみやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。実機の姿は本文の公式動画でご覧ください。
次に読む
- 808のクローン → Behringer RD-8/RD-6とは
- 本家の話 → TR-909の歴史
- ベースマシン → Behringer TD-3とは
- 配線の基礎 → MIDI・オーディオ・クロックの違い。配線入門
出典
- Behringer 公式 RD-9(音源構成・機能)
- 島村楽器 Digiland 製品ニュース(構成・追加機能)
- 国内価格は Amazon.co.jp の表示価格(2026年8月21日確認)
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この記事はメーカー公式資料・公開情報に基づいています。個別機材の操作結果は、実機検証を行った時点で「検証済み」へ昇格させます。未検証の内容を「使ってみた」かのように書くことはしません(検証ポリシー)。
