機材名:teenage engineering EP-136 K.O. sidekick担任:Mr. Nano
| 科目 | 評価 | 担任所見 |
|---|---|---|
| ミックス機能2ch+AUX・3バンドEQ | 4 | 挿し替え生活を今日で終わらせる基本装備です。 |
| 録音の出口USB 8in4out | 4 | 24bit/48kHzで4トラック録れる、若い体の割の実務力です。 |
| 演奏性knock-out fx 6種 | 4 | サイレンまで積んだ遊び心があります。 |
| 持ち運びやすさ300g・乾電池2本 | 5たいへん よくできました | ミキサーが上着のポケットに入ります。 |
| 常設適性3.5mm中心・電池なし内蔵 | 2 | 据え置きの本卓には、別の候補をどうぞ。 |
3万円のポケットDJミキサーです。機材2台をヘッドホン挿し替えで運用している段階の人に、混ぜる・録る・遊ぶの3役をまとめて配達します。据え置きの大型卓が欲しい人には別の答えがあります。
5=主力として非常に優秀/4=明確な強みがある/3=実用的だが工夫が要る/2=制約が大きく用途を選ぶ/1=この用途では勧めにくい。評価項目は機材ごとの得意・不得意に合わせて選んでいます。順位付けや他の機材との点数比較はしません。「資料評価」はメーカー資料・公開情報に基づく採点で、実機検証後に更新します。
「相棒、という職種」
職業、サイドキック。日本語で言えば相棒です。
主役2台の音を受けて混ぜ、EQで整え、必要ならサイレンも鳴らします。
体重300グラム。乾電池2本で現場に立ちます。
主役にはなりません。しかし相棒が来た日から、ヘッドホンの挿し替えという歴史が終わります。
この一席は、通信簿の評点と本文の事実に基づいた創作です。
この記事でわかること
- 何をする機械か(ミキサー・エフェクター・シーケンサーの3役)
- 6種のエフェクトと、2小節のエフェクト自動演奏
- 23万円のTX-6との違い
- EP-133 K.O. IIの相棒としての立ち位置
- 発売: 2026年5月8日/29,700円(税込・国内代理店)
ミキサーで、エフェクターで、シーケンサー
EP-136 K.O. sidekick は、teenage engineering が2026年5月8日に出した手のひらサイズのミキサーです。ステレオ2チャンネルとAUX入力を持ち、つないだ音にエフェクトをかけ、パソコンやスマホにはUSB-Cのオーディオインターフェースとしてつながります。
名前のとおり「相棒(sidekick)」として設計された機械で、同社のサンプラー EP-133 K.O. II と厚みが同じ16mm、パネルの意匠も揃えてあります。本体は縦長で、チャンネルのフェーダーが縦に走るDJミキサーの並びです。
ただし単体でも成立します。2台の音源をつないでDJのように混ぜる、机の上の常設ミキサーにする、パソコンのオーディオインターフェースにする。29,700円(税込)という価格は、teenage engineering の製品としては異例に安い部類です。
仕様のポイント
- ステレオ入力2系統+ステレオAUX入力1系統。ステレオメイン出力とキュー(ヘッドホン)出力
- 3バンドEQ。STUDIO/DJ/PARAM の3つの効き方を切り替えられる
- チャンネルごとにコンプレッサー(3モード・±24dBのゲイン)とサチュレーター
- 6種の knock-out performance fx™: タップディレイ/テープ/ルーパー/トレモロ/フィルター/サイレン
- 2チャンネルの自動BPM検出とビートマッチ
- 8イン4アウト(モノ換算)のUSBオーディオインターフェース。24bit/48kHz、ステレオ4トラックの録音
- MIDIコントローラーとしても動作
- 電源は乾電池2本またはUSB-C
- 本体: 240×88×16mm・300g(teenage engineering 公式)。縦長で使う
目玉は「エフェクトの自動演奏」
6つのエフェクトそのものは、珍しいものではありません。ディレイ、テープ、ルーパー、トレモロ、フィルター、サイレン。直列にも並列にもかけられます。
面白いのはタップ・エフェクト・シーケンサーのほうです。エフェクトのかけ外しを2小節ぶん記録して、BPMに同期させたままループ再生します。つまり「1小節目の裏でフィルターを閉じて、2小節目の頭で開く」といった動きを、一度手で演奏すれば、あとは機械が繰り返してくれます。
手が2本しかない人間にとって、これは実質的にチャンネルが増えるのと同じです。エフェクトを自動運転にしておいて、その間に別のつまみを触れます。考え方としてはElektronのパラメータロックに近く、動きを記録して繰り返させるという発想です。
TX-6との違い ― 23万円と3万円
同じ teenage engineering には TX-6 というポケットサイズのミキサーが既にあります。当サイト運営者の所有機でもあります。231,000円と29,700円。約8倍の差があります。何が違うのかを並べます。
| EP-136 K.O. sidekick | TX-6 | |
|---|---|---|
| 価格 | 29,700円 | 231,000円 |
| 発売 | 2026年5月 | 2022年7月 |
| 入力 | ステレオ2+AUX1 | ステレオ6 |
| 内蔵エフェクト | 6種+自動演奏 | 8種 |
| ビートマッチ | ○ 自動BPM検出 | × |
| USBオーディオ | 8イン4アウト | 12ch録音 |
| 内蔵バッテリー | ×(乾電池/USB-C) | ○ 約8時間 |
| シンセ・シーケンサー | ×(エフェクトの自動演奏のみ) | ○ おまけのシンセ内蔵 |
| 大きさ | 240×88×16mm・300g | 90×62×23mm・160g |
チャンネル数と携帯性を取るならTX-6、値段とDJ的な操作を取るならsidekick、という分かれ方です。TX-6は名刺入れに入る大きさで内蔵バッテリーを持ち、6台つなげます。sidekickは倍以上の面積があり、電池も別に要りますが、ビートマッチとエフェクトの自動演奏という、TX-6にはない演奏機能を持っています。
そして20万円の差です。ミキサーが欲しいだけの人にとって、この差を埋める理由を見つけるのは簡単ではありません。
EP-133 K.O. IIの相棒として
この製品がいちばん腑に落ちるのは、EP-133 K.O. II(55,000円前後)と並べたときです。K.O. II は12個のパッドでサンプルを叩くサンプラーで、入力はサンプリング用のステレオ入力が1つ、出力はヘッドホン兼ラインアウトが1系統だけです。録るための口はありますが、複数の音源をまとめて鳴らす口はありません。
sidekick をつなぐと、K.O. II の音に加えてもう1台の音源とスマホの音を混ぜられ、エフェクトとビートマッチが手に入り、そのままパソコンに録れます。合計で85,000円ほど。これで一通り完結します。
必要になるもの: EP peg-4 pack
2台を物理的に連結するには、別売の EP peg-4 pack が要ります。本体には付属しません。

EPシリーズの筐体の側面には穴が空いていて、そこに差し込んで隣の機材と留めるための小さな樹脂製のピンです。中央につばが1周あり、両端は差し込みやすいように細く、先端に割りスリットが入っています。4本入り。
国内での取り扱いは2026年8月21日時点で確認できませんでした。販売が確認できるのはメーカーの直販ストアで、海外からの取り寄せになります。価格は海外の販売店で5〜6ドル前後です。
teenage engineering 公式ストア(EP peg 4 pack)
※ 海外サイトです。当サイトのアフィリエイトリンクではありません。送料や輸入時の費用は注文時にご確認ください。
連結せずに並べて置くだけなら要りません。ケーブルでつなぐ機能そのものには影響しないので、「持ち歩くときに2台が離れないようにしたい」人向けの部品です。
どんな人に合うか
合うのは、音源を2台以上持っていて、混ぜる手段がない人です。グルーヴボックスとサンプラーを1台ずつ持っていて、ヘッドホンを挿し替えながら鳴らしている段階の人には、効き目が大きいはずです。
合わないのは、机に据え置きの環境を作りたい人です。入力は3系統で、フォーン端子ではなく3.5mmが中心。内蔵バッテリーもありません。常設のミキサーとしては、もっと大きく安いものが他にあります。
DJからマシンライブへ移る構成を考えている人にとっては、ビートマッチと自動BPM検出が付いた3万円のミキサーという点が効いてきます。DJミキサーの操作感を保ったまま、つなぐ相手を機材に変えられます。
気をつけたいこと
公式と国内代理店で、表記が食い違っている項目があります。(いずれも2026年8月21日確認)
| 項目 | teenage engineering 公式 | 国内代理店 |
|---|---|---|
| 電池 | 単4形2本 | 単3形2本 |
| 本体寸法 | 240×88×16mm | 88×240×24mm |
寸法は「つまみを含むかどうか」の差だと思われますが、電池のほうは実質的な違いです。本体の厚みが16mmで、同じ設計思想のEP-133 K.O. IIが単4形を使うことを考えると単4形が有力ですが、断定はできません。買う前に販売店で確認するか、USB-C給電で使うのが確実です。
もうひとつ、出荷時期です。発売は2026年5月8日ですが、国内代理店の直販ページは2026年8月21日時点で「2026年8月28日以降順次出荷予定」と案内しています。在庫状況は販売店ごとに違うので、購入前に確認してください。
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枠内の価格は当サイトが調査した相場で、販売価格ではありません。実際の価格と在庫は各店舗の表示をご確認ください。
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teenage engineering EP-136 K.O. sidekick
- 新品相場
- ¥29,700
- 中古相場
- 相場データなし
2026-08-21 時点の調査(国内代理店メディア・インテグレーションの税込価格)。相場は変動します。販売価格は各店舗の表示をご確認ください。
この記事は公開されているメーカー資料と国内代理店・販売店の情報をもとに書いています。実機での検証は行っていません。エフェクトの効き、ビートマッチの精度、つまみの感触など、触らないと分からない部分については書いていません。
画像について: アイキャッチはメーカーの製品写真を参考に、形状・配色・ノブやボタンの配置をなぞって描いたAIイラストです(ロゴや文字は省略。写真ではありません)。本文の4コマ漫画もAIで作成したイメージで、実在の製品デザインとは異なります。
次に読む
- 相棒になるサンプラー → teenage engineering EP-133 K.O. IIとは|電卓みたいなサンプラー
- 23万円のほうのミキサー → TX-6レビュー|カードサイズの6chミキサー
- ミキサーに1台足す構成 → DJからマシンライブへ。ミキサーに1台足す構成
- 同じメーカーの全部入り → OP-XYレビュー|原点ブランドの全部入り
- 音源を積んだワイヤレススピーカー → PartyStudioとPartyKeysとは|音源を積んだワイヤレススピーカー
出典
- teenage engineering 公式 EP-136 K.O.-sidekick 製品ページ(仕様・寸法・電池)
- teenage engineering 公式ストア EP-136(寸法・重量・電池)
- メディア・インテグレーション プレスリリース「teenage engineering 新製品、EP-136 K.O. sidekick 発売」(2026年5月8日・国内価格)
- メディア・インテグレーション 製品ページ(国内仕様表記・出荷時期)
- 価格・出荷時期は2026年8月21日確認。相場は変動します
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